· 

五行思想について(木火土金水)


五行思想は古代中国の哲学的枠組みであり、物質の運動と変化を表しています。

 

自然界のあらゆるものは、「木・火・土・金・水」の5つの要素に分けられると考え、これらは互いに生み育てる「相性関係」と、抑制し合う「相克関係」で自然界のバランスが保たれるという考え方です。

 

◆相生関係(育成)

相生の関係とは、木が燃えることで火が生まれ、火から生まれた灰が土を豊かにし、土から鉱物(金)が誕生します。また、鉱物に生じる水は木々を育てます。

 

◆相克関係(抑制)

一方で、相克という関係も存在します。木は土の養分を吸収し、土は水をせき止め、水は火を消し、火は金属を溶かし、金属は木を切ることで、要素同士がお互いを抑制しあっています。

 

以上のような相性・相克関係は適度、適切であればバランスがとれていていると考えます。

相性・相克関係はあくまで大原則であり、場合によっては上記の表の矢印は、逆に作用することも考慮しなくてはなりません。例えば、山火事のような大炎上の火に対し、放水しても水が瞬時に蒸発し、木々も焼き払われてしまう様に。

自然の原理・原則は人体にも同じように働いていると考える東洋医学では木・火・土・金・水それぞれを人体の臓腑、組織、器官などに配当しました。

 

「木」は草や樹木が柔軟に四方に伸びやかに成長する性質を表し、臓器は「肝」が配当されています。

「肝」は気を推進させ、生理物資を伸びやかに隅々まで送り出す調節をし、感情や自律神経とも関連が深く、ストレスによる影響を受けやすいです。

 

「火」は炎や熱の性質を表し勢いが強く、上昇しやすく、軽やかな動きを表し、臓器は「心」が配当されています。

「心」は心拍動や血液循環の原動力のほか、睡眠や覚醒、精神活動に深く関連します。また、「喜び」と関連していて注意が必要です、適度な喜びは心身によいですが、「心」の性質上、軽やかで上昇のしやすさから、気を抜いていると浮足立ってやらかしてしまいます。(自戒を込めて、、)

 

「土」は農作物をはじめいろいろな生命や鉱物が、土から生じる様子に例えられ、万物が生まれ帰るところされています。

臓器は「脾」が配当され飲食物の消化吸収を通して " 大地の気 " を体内に取り入れる働きをしています。

医食同源というように飲食はとても重要です。

 

「金」は人の意向に合わせて、形を変えれる金属や鉱物のもつ性質を表し、臓器は「肺」が配当されています。

自分で調整できる唯一の生理機能が肺の呼吸です、深呼吸で息を整えたりするやつです。

「肺」は呼吸により " 天空の気 " を体内に取り入れる働きと、水分代謝を担っています、

ガラスに息をハァ~ってやると曇るやつですね。

 

は潤して下方に流れ地を固める性質を表し、臓器には「腎」が配当されています。

「腎」は水分代謝の調節をし、成長、発育、生殖の働きに関連し、父母から受け継ぐ先天的な生命力を蔵します。

記憶や本能に深く関連し、年齢とともに先天的な生命力は減少していきます。

 

 

ちなみに、肝臓は「肝」、心臓は「心」というように内臓1つ1つの機能というよりは、より広義に、その臓器が生じる人体現象を表しています。その人体現象に精神・メンタルが含まれるところも東洋医学の面白いところです。