陰陽は古代中国で生まれた二元論であり、物事には二つの側面があるという考え方です。
大昔、農耕システムが原始的だった頃は生き抜くために昼と夜の変化、暑い時期と寒い時期のリズムを観察し、月と太陽の法則性を理解しようとしました。これが陰陽思想の発展へと繋がっていきます。
陰陽思想は森羅万象の対立と調和を理解するためにも応用されるようになりました。
ということで陰と陽は、月と太陽を象徴しており
陰は静かで内向的なエネルギーの性質やニュアンスを表し、
陽は活発で外向的なエネルギーの性質やニュアンスを表しています。
自然界においては、
地・天 夜・昼 秋冬・春夏 北・南 寒・熱 水・火 暗・明などに応用されます。
方向性においては、
下・上 内・外 入る・出る 降・昇 凹・凸 沈・浮などが挙げられます。
哲学的には、
浮世の苦楽は壁一重。
当たり前ではないからこそ、ありがたみ「アリガトウ」があって
優越感の裏には劣等感が潜んでいて
「悪い」があるから「良い」があります。
また、良かれと思うことにも別の立場や視点を変えるとそう思われないこともあるでしょう。
とにかく、物事には相対的な二つの側面が「対」にあるという考え方です。
また、東洋医学は自然界(=宇宙)と人間との密接な関係を重視し、自然界の原理・原則は人体にも同じように働いていると考えます。
陰陽思想を人体の生体現象にも応用し、急性か慢性か、外側か内側か、熱か寒か、過剰か不足か、凸か凹、在るか無いかなど、これらの陰陽の相対的な視点を基に、より詳細な診断と治療に繋げる手がかりとして利用されています。